dora223’s log

疫学、統計の備忘録

統計検定1級 統計数理 2017 受験報告【上位 〜20% 不合格】

前の2つの記事と異なり不合格体験記です。
勉強不足を晒してしまっている記録ですが、合否を分けるボーダーラインの推測に参考になれば。

最初に各問題を見た感想。
 問1 歪度、尖度の計算?時間内にできる?*1
 問2 最尤法。頻出の分野。*2
 問3 ポアソン分布。これはある程度解けそう。
 問4 正規分布。苦手な条件付き分布。*3
 問5 確率密度関数の計算。ここ数年の過去問に出てなかったからあまり計算練習してなかった。


問1,2,3を解くつもりで回答開始。

問2 [1]尤度関数を出して、それを微分しての流れ作業でしょうとやり始めたが、微分できない・・・。どうすればいいかわからず、問2はあきらめる。問3へ。

問3 [1],[2],[3]は順調に解いて、[4]は何をすればよいかわからず。問1へ。

問1 [1],[5]は簡単だけど、[2]〜[4]が解けるかわからない。もし解けなかったら、問1の得点率は40%(= 2/5)となり合格は厳しいと思い、問1は回答しないで問4,5を選択することに。

問5 [1],[2]はなんとか回答できたものの、[3]の計算はいろいろやってもわからない。問4へ。

問4 [1]〜[3]までは順調に回答。[3]は条件付き期待値と条件付き分散を出し、正規分布の再生性を用いればすぐに分布は計算できたが、[4]では同じことができずどうすればいいのかわからなくなる。

問5[3]に戻るが、やはりわからず試験終了。


問3 [1]○ [2]○ [3]○ [4]x
問4 [1]○ [2]○ [3]○ [4]x
問5 [1]○ [2]○ [3]x

単純計算なら得点率は7割超えているので、試験後は受かったと確信していたけど不合格。
記述が不十分・不正確で減点されていたのかもしれませんが、敗因は1級の対策をした人なら確実に解ける問題しか解けなかったことかなと思います。

1級に合格するレベルなら問3[4]、問4[4]を完答できると思うので。(問5[3]は初見では制限時間がなくても無理)

後日送られた試験結果通知書によれば、「不合格者のうち、上位 〜20%」だったので、もう1問でも小問を回答できていれば合格していたかもしれません。

*1:歪度、尖度の定義の式をどの項が消えるかを考えながら展開していけば、それほど計算に時間はかからない問題だった。しかし、時間制限がある中では手を出しにくい・・・。

*2:最尤法はお約束の手順でほとんどの問題は解ける。ただし、母集団分布が一様分布や有限母集団(超幾何分布)のときは計算法が異なる。前者が今回の問題。後者はそのうち試験にでるかも。

*3:試験当時は勉強不足で、問4が2次元正規分布の問題と認識していなかった。